窒素循環の話

posted Mar 6, 2013, 7:00 PM by Yoshitaka Uchida Hokudai
この研究室の一つの大切な研究は、窒素循環に関するものですので、今日はそれについて説明しようと思います。わかりやすく。たぶんみなさんの多くは「水循環」についてよく知っていると思います。雨→川→海→雲→そして雨、という話です。どこかで勉強したことがあるでしょう。

それと同じで、窒素(N)も循環しているのです。私たちが水を飲まなければ死んでしまうのと同じように、窒素も体の中になければ生死に関わるものです。たとえばタンパク質などは窒素がないと出来ません。

左の図を見て下さい。空気の80%近くは「窒素ガス(N2)」ですが、私たちは空気を吸っても、その窒素ガスを自分の体の栄養とすることはできません。でも植物の一部は、空気の窒素ガスを栄養として蓄えることが出来ます(plant N)。そしてそれを食べれば、私たちも窒素を体に蓄えることが出来るのです(animal N)。そしてその体の中の窒素は、いずれ外へ出ていきます。たとえばおしっこの中にはたくさんの窒素が含まれています。図では、わかりやすいように牛と牧草地を書きましたが、そのおしっこは土に返り、土の中の窒素となります(soil N)。それで、その土の中の窒素は、また植物によって使われたり、または土の中の生き物によってガスに変えられたりします。

ガスになってしまった土の中の窒素はまた空気に戻っていきます。

窒素がぐるっと一回転したのがわかったでしょうか。これが「窒素循環」です。この循環、すばらしいと思いませんか? 100%リサイクル、廃棄物ゼロの循環です。私たちは窒素循環のまだわかっていない部分、特に上の図でいうと「soil N」の部分をターゲットにした研究をしています。
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